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天然ものから養殖ものへ

日本は世界一のうなぎ消費国ですが、近年は天然うなぎの漁獲量が大幅に減少し、市場に出回る95~99%が養殖もの。しかも養殖用に捕獲するシラスウナギ(うなぎの稚魚)も減少しているため、中国や台湾、韓国からの輸入ものが増えています。こうした養殖うなぎは、あっさりした天然ものを好む人には脂っこく感じるかもしれませんが、最近は養殖技術の発達で味も栄養も向上しているようです。

代表的なうなぎ料理

甘辛いタレをつけて焼いた蒲焼きが、なんといっても代表的。それを温かいごはんにのせたうな丼、うな重のおいしさは格別です。一方、何もつけず素焼きにしたのが白焼きで、こちらはわさび醤油や天ぷらでいただくと美味。そのほか、蒲焼きを使った料理では、きゅうりと酢の物にしたうざく、卵焼きで巻いたう巻き、棒ずし、名古屋名物ひつまぶしなどがあり、うなぎの胆を吸い物にしたきも吸いも滋養強壮に珍重されます。

栄養と成分

ビタミンA、B1、B2、E、Dなどが豊富で、たんぱく質や各種ミネラルもバランスよく含んだ栄養価の高い食品です。体の抵抗力を高めるビタミンAは、蒲焼き100g当り5,000IUとほうれん草の約3倍。また、不足すると疲れやすくなるビタミンB1は、豚肉と同じくらい多く含まれています。うなぎが夏バテ予防や疲労回復に効果があるといわれるのは、こうした有効成分の働きによるもの。さらに、脳の働きを活発にするDHA、脳硬塞や心筋梗塞などの予防効果があるとされるEPAも含まれています。(対象:養殖うなぎ)

市販の蒲焼きを使って

スーパーなどで売られている蒲焼きを、そのままレンジで温めてうな丼に。これが最も手軽でシンプルな食べ方ですが、ちょっと手を加えて夏野菜といっしょに炒めたり煮物にしたり、パイやクラブサンドの具にしてもおいしいもの。また、白焼きはトマトソースやホワイトソースにも合うので、パスタやグラタンにもオススメ。オーブンレンジを上手に使いこなして、市販の蒲焼きや白焼きを家庭でおいしく料理しましょう。

豆知識

ウナギ科。あなご、はも等も同じ仲間。
天然うなぎの胸が黄色いことから、昔は「むなぎ(胸黄)」と呼ばれ、これが「うなぎ」の語源に。万葉集にも「むなぎ」の名が登場する歌があり、奈良時代から栄養食品として食べられていたことがわかっています。
夏の土用の丑(うし)の日にうなぎを食べる習慣は、江戸時代に始まったもの。そのきっかけを作ったのが平賀源内とされており、こんな逸話が残っています。源内がひいきにしていたうなぎ屋に、商売が傾きかけて困っていると相談を受けた。その日はちょうど土用の丑の日、そこで源内は「う」の語呂合わせを思い付き、『本日土用丑の日、うなぎ召しませ』と書いた看板を出すようにと勧めたところ、うなぎ屋は大繁盛。それを聞きつけた他の店も真似をし始め、土用丑の日にうなぎを食べると夏負けしないという説とともにこの習慣が定着したそうです。
ちなみに今年の夏は、7月26日が土用の丑の日。ちょうど夏の疲れが出てくるこの時期、栄養豊富なうなぎを食べるのは理にかなっているわけです。