全体によく色づいて実がしまり、形の良いものを選びます。ヘタがピンとして、みずみずしいものが新鮮です。次におしりを見て、周辺が青いのは未熟な証拠。中心部が割れて中が空洞になっていると、完熟して蜜が入っていることがあります。品種によってワックスをかけたようなツヤがありますが、これはりんご自身の内分泌成分による自然のツヤ。ほとんどの国産りんごは、水でよく洗えば皮ごと丸かじりできます。
ビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存。りんごが発するエチレンガスが他の果物や野菜の熟成を早めてしまうので、必ずビニール袋に入れるようにします。完熟したもの、キズがあるものは早めに食べましょう。また、ピューレにして冷凍保存しておくと、解凍してソースなどに利用できます。
さわやかな甘さのもと果糖・しょ糖・ぶどう糖などの糖質が主成分。酸っぱさのもとリンゴ酸やクエン酸は、疲労回復などに効果的な成分です。りんごが便秘にも下痢にもよいといわれるのは、ペクチンが多く含まれているため。ペクチンは水溶性の食物繊維で、ゼリー化して整腸作用を発揮します。同時に悪玉コレステロールを減らす働きもあるので、動脈硬化などの予防にも有効です。また、抗酸化作用のあるポリフェノール成分も含まれています。
りんごの切り口が変色するのは、ポリフェノールのエピカテキンという成分の酸化が原因ですが、これは塩水(水1Lに塩小さじ1程度)につけておくことで防げます。すりおろしたものやジュースには、レモン汁を加えるとよいでしょう。生食だけでなく、焼きりんごやパイなどのデザート作りも楽しみたいもの。加熱しても、ペクチンの整腸作用は損なわれません。ジャム作りもレンジなら驚くほどカンタン。ジャムには紅玉など酸味のしっかりした種類が向いています。
■原産地と歴史
りんごはバラ科の落葉高木で、果実は石器時代から食べられていたとか。原産地は中央アジアともコーカサス地方ともいわれています。後にヨーロッパに伝わって世界各国に広まり、日本にも江戸時代に中国から渡来。明治初期に、西洋種を改良して本格的に栽培されるようになりました。おいしくて身体に良い果実として世界中で親しまれ、欧米には「りんごが赤くなると医者が青くなる」という諺もあるそうです。
■主な品種
品種改良による新種が毎年のように生まれています。主な品種は、ふじ、つがる、むつ、ジョナゴールド、千秋、紅玉、王林、スターキングなど。人気の高いふじは国光とデリシャスを交配したもので、味・香り・歯ごたえともに優れ、日本を代表する優良品種とされています。また、サンふじ、サンつがるなど「サン」とつくものは、虫除けの袋をかけずに育てた無袋りんご。有袋果に比べて外観は劣りますが、日光をたっぷり浴びているので甘みが強く、コストが抑えられることから価格も低めです。
■産地と収穫期
津軽りんごで知られるように、主産地は青森県。次いで長野産が多く、山形や秋田でも生産されています。旬は秋ですが、収穫は夏から始まり、9月~12月にかけて早生種から晩生種まで、さまざまな品種が出荷されます。年が明けて1月から夏までは前年産の貯蔵品が出回るので、1年中りんごが食べられるというわけです。